TOP競技レポート記事一覧 > 競技レポート詳細

「的確な判断、氷をよむ力」車いすカーリング 東京634

2015.12.25

車いすカーリングチームの東京634は長野県で行われているカーリングのあさまリーグに参加している。あさまリーグは健常者、障がい者関係なく参加できるリーグ戦で、東京634以外にも信州チェアカーリングクラブがあさまリーグに参加している。
リーグ戦が行われている「カーリングホールみよた」(長野県北佐久郡)は、元々工場であった建物をカーリング場に作り変えている。カーリングのコート3レーンが敷かれており、地域に根づいたカーリング場だ。車いすの選手でも使用できるようスロープが設置してあり、車いす用トイレも完備している。
車いすカーリングは、冬季パラリンピックの正式競技だ。2010年のバンクーバーパラリンピックに日本チームは出場している。
車いすカーリングでは、氷の表面をブラシでこするスウィーピングは行わない。投球は「キュー」と呼ばれるスティックを使って行う。
スウィーピングでは、氷をブラシでこすってストーンの速度を保ったり方向の調整を行う。しかし、車いすカーリングではスウィーピングを行わないため、投球の技術がとても重要となる。
カーリング専用の車いすはなく、選手達は日常用の車いすで競技を行っている。投球時は車いすが動かないよう、チームメイト同士で投球者の車いすを後ろで支える。20kg以上あるストーンを投球するにはある程度のパワーとコツが必要だ。

4人一組で行うカーリングは、スキップと呼ばれる最後に投げる選手と3番目に投げるサードの選手が投球者に指示をする。
回転のない直進的なストーンはどこに進むかわからずコントロールができない状態になるため、ストーンは必ず回転をかけて投げる。回転を加えることで、ストーンの曲がり具合もコントロールできるようになる。スキップとサードは状況を見て作戦を組み立てながらチームメイトに次にどのような投球をするのか指示を出す。
車いすカーリングの試合は2時間以上にわたって行われ、約40mのコートを何度も往復する。頭脳戦を繰り広げるため頭を使うことも多い。長時間低温の環境に耐えうる体力も必要だ。激しい動きはなくとも、決して優しいスポーツとは言えない。
じっくりと試合を見ていると、選手たちの細かな技術や試合の中でのかけひきに気付くことができる。
車いすカーリングは奥深い魅力がたくさんの詰まっているスポーツだ。