TOP競技レポート記事一覧 > 競技レポート詳細

「課題を達成し、新たな自分を発見」ハンドサッカーin神戸

2016.02.23

2016年2月20日(土)に神戸市立青陽東養護学校(兵庫県)で、ハンドサッカーの講習会「ハンドサッカーin神戸」が開催された。主催は社会福祉法人日本肢体不自由者協会。
ハンドサッカーは昭和53年に東京都の府中養護学校でスタートし東京都を中心に広がった。平成20年に「第1回ハンドサッカーフェスティバル」が開催され、平成21年に日本ハンドサッカー協会が設立された。
講習会は共催の日本ハンドサッカー協会により行われ、午前中はハンドサッカーのビデオを用いた講義、午後からは実技が行われた。
ハンドサッカーは軽度障がいから重度障がいまで全ての人が一緒に行うことのできるボールを使ったチーム体スポーツだ。手が使える選手は手を=「ハンド」、足が使える選手は足を=「サッカー」という考え方から「ハンドサッカー」という名前が生まれた。サッカー同様に相手ゴールにボールを入れて、合計得点を競う。
1チームは7人で編成される。ポジションは、フィールドプレイヤー、スペシャルシューター、ポイントゲッター、ゴールキーパーの4つで、身体機能や認知・判断の力に応じて決定する。
自立歩行・走行ができる選手から電動車椅子の選手まで程度も様々なプレーヤーが一緒に行うため、ルールは工夫されている点が多い。
フィールドプレイヤーは障がいの度合いにより5秒もしくは10秒のボール保持時間が決められている。上肢の麻痺などでボールをキャッチすることが困難な選手は、ボールが身体や車椅子などに触れた場合でもボール保持として認められる。
ハンドサッカーでは、メインとなるゴール(メインゴール)に加えて、サイズの小さいサブゴールが設置されており、ポジションによりシュートをするゴールが変わる。
スペシャルシューターはボールを保持した状態でスペシャルシューターエリアに入ることで、バスケットボールのフリースローのようにフリーでサブゴールへシュートするチャンスが2度与えられる。
ポイントゲッターはボールがわたることでメインゴールへのシュートチャンスが1度与えられる。
フィールドプレイヤーはサブゴールへのシュートはできない。

スペシャルシューターとポイントゲッターのポジションには重度障がいの選手が入ることが多く、重度障がいの選手たちにとってはシュートの動作自体が「課題」となる。選手は事前にシュートで使用するボールと投げ方、シュートに要する時間を設定する。課題はチームで設定することができるため、勝利を追及するのであれば容易に得点が取れる設定をするのだが、参加者たちのシュートを見ていると決定率はおおよそ50%程度で、決して簡単な課題設定をしていないことが分かる。
今回の講習会では大きなゴムボールやボッチャを用いてシュートの課題が行われた。中でも「ラジコンでボールを運んでシュートをする」という課題では、ラジコンが直進的な動きだけでなく回転運動の設定がされているため難易度が高く、参加者たちは悪戦苦闘をしながら操作をしていた。失敗をすればするほど成功をした時の喜びは大きく、シュートが決まると敵味方関係なくシューターには拍手が送られた。
日本ハンドサッカー協会は各地で講習会を開催し、積極的にハンドサッカーの普及に努めている。
ハンドサッカーには、達成感や新しい自分を発見するという勝つことだけではないスポーツの楽しさがたくさん詰まっている。

ハンドサッカーの詳しいルールの紹介はコチラ
日本ハンドサッカー協会