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「輝きを育てる仲間」日本ろう者テニス協会強化合宿

2016.05.09

2016年4月29日~5月1日に、日本ろう者テニス協会の強化合宿が、大阪府泉佐野市のシーズラケットクラブで行われた。
来年2017年にはろう者(聴覚障がい)のオリンピックであるデフリンピックが、トルコで開催される。ろう者テニスは、デフリンピックの正式競技だ。今回の強化合宿には、ナショナルチームと強化育成チームの選手が参加した。

ろう者のテニスと一般のテニスのルールには大きな違いはない。
デフリンピックでは、選手は全員補聴器を外してプレーを行う。
テニスはセルフジャッジで試合をすることが多く、サーブ権のある選手がサーブの前に得点経過をコールしてからサーブを行う。ろう者テニスの場合は、得点経過を指文字で相手に伝える。
今回は、最年少で強化合宿に参加した、中学2年生の菰方里菜(こもかた りな)選手にインタビューを行った。(トップ写真)
菰方選手は三重県出身で、テニススクールに所属しながら、練習や試合など週6日間はテニスを行っている。ジュニアの全国選抜大会の出場経験もある今後が期待される選手だ。

Q.テニスを始めたのは何歳ですか?
菰方選手「6歳から始めました。お母さんがテニスをしていて、自分もやってみたくなりました。」

Q.テニスのおもしろいところは?
菰方選手「試合をして勝つことが楽しいと思います。」

Q.今の目標は?
菰方選手「ジュニアの全日本大会での優勝です。」

Q.健常者のテニスとろう者のテニスで何か違うところはありますか?
菰方選手
「プレーをしている時、相手がボールを打つ音でも判断するのですが、補聴器を外すと音が聞こえないのでよく見ないといけません。目で見ることだけでプレーするのは少し難しいと思います。」

Q.将来の夢は?
菰方選手「将来の夢はプロテニスプレーヤーです。テニスは続けられるところまで続けたいと思います。」

菰方選手は、試合形式の練習で歳上の男子選手と対戦するなど、最年少とは思えない程堂々とプレーをしていた。

「耳が聞こえなくてもできないことはありません。自分がやりたいと思ったらやってみたらいいと思います。」(菰方選手)
テニスが大好きな菰方選手。真っ直ぐな言葉に彼女の心と芯の強さを感じた。

期待の若手は菰方選手だけではない。日本ろう者テニス協会のスタッフと選手たちがチーム一つになり、若手選手を育て、成長を暖かく見守っている。
強化合宿では、3日間を通してハードなトレーニングが行われた。
トレーニングは集中力が高く、休憩時間はなごやかというメリハリがチームの雰囲気の良さを感じさせる。
日本ろう者テニス協会では、FBやHPで合宿の様子を紹介している。内容の濃い活動をぜひご覧いただきたい。