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「アスリートとしての自覚」第19回日本知的障害者選手権水泳競技大会

2016.06.27

2016年6月12日(日)、第19回日本知的障害者選手権水泳競技大会が神奈川県横浜国際プールで行われた。
本大会はIPC公認大会リオデジャネイロパラリンピックの代表選手7名を含む約360名が参加した。

当競技会は、ろう者水泳選手も出場した。
以前チャレアスでも取り上げたが、ろう者水泳選手はスタートの合図を知らせるピストルの音を聞く代わりに、光を見てスタートする。
まるで光のようなスピードを魅せたのは、金持 義和選手だ。
金持選手は、2013年第22回夏季デフリンピック競技大会において、50m背泳ぎ種目で世界新記録を樹立し優勝した、ろう者水泳界の期待の星である。
金持選手は男子背泳ぎ50mのレース後、「自己ベストには及ばなかったため、満足はしていない。今後はデフリンピックで金メダルを取ることが目標です」と語った。
一方、知的障がい者は、障がいの特性や程度にもよるが、健常者と比較し身体機能や学習能力、そしてコミュニケーション能力が劣る傾向がある。
水泳に限らずスポーツをする上で、そのハンディキャップはアスリートにとって大きな障壁となる。

一般社団法人日本知的障害者水泳連盟の佐野会長に、今後アスリートに期待していることとして、
「健康増進に加えて、スポーツマンシップ精神を育んでいきたいと考えている。
リオパラリンピックではメダルも期待しているが、アスリートとしての自覚をより一層強く持ってほしい。その活躍を他の選手が見ることにより、水泳に対してのモチベーションが上がってくれれば。」と語った。
男子200m個人メドレー・4組目は、日本代表選手3名が同組に揃う非常にハイレベルな戦いとなった。
その中で、最後の自由形で代表選手を抜き、1位となったのは東海林 大選手。
自身が持つ2分17秒31の日本記録を0.8秒縮め、2分16秒11の日本記録更新も果たした。
リオの代表選考会では、標準記録に届かず悔しい思いをした。
アスリートとしての自覚が、東海林選手を奮い立たせ、今回の快心の泳ぎに繋がったのではないか。
日本新記録を知らせる電光掲示板を見た東海林選手は、喜びを爆発させていた。
アスリートとしての自覚は、一朝一夕では育むことが出来ない。
もっと良いタイムを出したい、国際大会に出たい、そんな悔しい思いからアスリートとしての自覚が生まれ、スイマーからトップスイマーへと変わっていくのだろう。
チャレアスは、今後も障がい者スイマーを応援し続けていきたい。

日本知的障害者水泳連盟
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