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「デフゴルファーの戦い」第19回2016日本デフゴルフ選手権大会

2016.09.20

2016年9月12日(月)~9月13日(火)、茨城県東茨木郡のサザンヤードカントリークラブにて、第19回2016日本デフゴルフ選手権大会が開催された。
本大会は、特定非営利活動法人日本デフゴルフ協会が主催する、聴覚障がい者が出場するゴルフ大会である。
昨年度の大会についてはこちらをご覧いただきたい

大会2日目、記者がゴルフ場のラウンジに向かうと、出場選手同士が和やかに談笑していた。
あるデフゴルファーは、「一般的なゴルフ競技会だと、出場選手はエントリー後に練習をしたり、出場選手と会話する場面はあまりないが、デフゴルフは開始前のコミュニケーションを大事にしている。」と語った。
聴覚障がい者は、聴覚による情報収集が出来ないため、日常生活や仕事において周囲との情報量に差が生じるケースが多い。もちろん、この情報量の不足がゴルフをはじめスポーツの技術面にも大きく影響する。
本大会に出場することにより、同じ障がいを持ちゴルフのスキルアップを目指すデフゴルファー同士とゴルフ談義や日常会話を楽しむことにより、情報を補えるという利点もある。

2日目は(49歳以下)/女子の部(全年齢対象)/シニアの部(50歳以上)の3クラスに分かれ、スクラッチ方式で行われた。
1日目の新ペリア方式で行われたスコアを合計し、順位が確定となる。
雨が降りしきり、見通しが悪い中の競技開始となった。更には2段グリーンやドックレックが待ち構え、攻略は決して容易ではないコースではあったが、それでも選手達は臆することなく自分のプレーに集中していた。
競技後半は雨もやみ、最終18番ホールはクラブハウスと大きな池を見下ろす素晴らしい景観が望めた。
今回印象的だったのは、プレーを支えるプロゴルファーの存在だ。
今大会の競技委員を務めた町島久晴プロは、日本では貴重な手話でのレッスン指導をするプロゴルファーだ。町島プロはデフゴルファーが抱える現状について、「音が聞こえないことはゴルファーにとって大きな影響を与える。また、安全性の問題からゴルフ場からプレーを断られることも。」と語った。
2009年日本ゴルフツアー選手権で優勝を飾った五十嵐雄二プロは、デフゴルファーと楽しくコミュニケーションを楽しみたい、という想いで年前から手話を始めた。
前述したように不足するデフゴルファーにとって、プロがサポートしてくれるのはとても頼もしい存在である。
今後デフゴルフは、聴覚障がい者スポーツ最大の祭典であるデフリンピックの正式種目となる可能性もある。
デフゴルファーが世界選手権やデフリンピックで大きく羽ばたくために、周囲の理解、プロの技術サポート、そして企業の支援が今以上に必要不可欠となるだろう。

特定非営利活動法人日本デフゴルフ協会
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