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「育成の信念と信頼」第33回 日本身体障がい者水泳選手権大会

2016.11.18

第33回 日本身体障がい者水泳選手権大会が行われた福岡市総合西市民プールのプールサイドでリオパラリンピック水泳日本代表監督に少しだけお話をお聞きした。

久しぶりに選手の身体を近くで見て、一回り以上大きくなったことについて聞いてみると「”結果”はそれぞれ確実に出始めているが、まだまだ過程段階。各選手のおかれている環境は全く違う。」
確かに、大学受験を控えている選手や、健常の水泳部に所属する選手、スイミングスクールで限られた時間でしか練習できない選手など勝つための練習環境が万全に整っているとはいえない。

とはいえ、この環境は今に始まったことでもなく、2020年が決まってからは多少改善はされてきている。
多くのメディアでチャレンジド・アスリートの存在や活躍が発信され始め、今までにはない程の注目度が高まる中、選手やNF、各種大会へのサポートが増加傾向に進むのは素晴らしいことだ。

ただ、それと同時に渦中にいる選手や指導者のアクションに戸惑いが起こってきているのも事実のようだ。
”自分の実力や価値を冷静に見つめ続ける態度”、”注目される選手への指導”、”選手間の距離”。
どのスポーツでも起こり得る『躓き(つまずき)』のはじまりである。
代表監督はこの『躓き』をむしろ心配しているのだ。

リオパラリンピックの成績は58種目中、日本新記録10種目、アジア新記録2種目と本当に凄い結果ではあるが、過去最高のメダル獲得数という報道が中心で、育成にフォーカスされることが皆無である。

「結果はでていない、しかし成果には大きいものがある。」これが今回のリオパラリンピックであり、金メダル0個と前述の記録更新という現実である。
リオを経験した選手たちが、今回の選手権大会においても相応な結果を出していたが、ジュニア世代のパフォーマンスも素晴らしいものがあった。
本当の勝利のために私たちがしなければいけないことは、確固たる哲学に基づく信念と責任をもった指導者を信じ、信頼することなのである。
そして、この日本代表監督はそれに必ず答えてくれる。