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「共に楽しむ!」第4回フィッシング体験大会/障がい者フィッシング

2016.12.22

師走に入りはじめての週末、12月4日(日)『BerryPark in FISH ON!王禅寺(神奈川県川崎市麻生区)』で開催された「第4回フィッシング体験大会」にお邪魔させていただいた。
施設の入り口をくぐると、都心からさほど離れていない場所にもかかわらず、木々の紅葉がまだ残っている美しい風景に囲まれた。風もなく今日は絶好の釣り日和である。

入り口を過ぎるといくつかの大小の池が見えてきた。多くの人が池に集中して釣り糸をたらしている。
施設内のサブロー池を貸し切って行われたこの体験大会は「日本ユニバーサルフィッシング協会」主催で行われている。「障がいの有無を問わず釣りを楽しみ、フィッシング仲間の輪を広げよう!」という主旨で開催されており今回で4回目を迎えたということだ。
ちょうど記者が伺った時間帯はチーム対抗戦前の練習中で、約40名強の方々がルアーフィッシングを始めていた。
健常者も障がいをお持ちの方も和気あいあいと会話を楽しみながらフィッシングを楽しんでいた。車椅子の方や、足が不自由な方も見受けられる。車椅子の方は座ったままではあるが、竿を上手くしならせながら池に釣り糸を投げ入れている。糸を投げ入れる「ヒュッ」という音が心地良い。

記者はフィッシングの取材に初めて訪れたため、障がいをお持ちの方が魚を釣り上げた際にはどうしているのだろうと思っていた。
ちょうど車椅子の方が魚を釣り上げた。
すると誰からともなく、周りにいる健常者が「やったね、すごいすごい。」と言いながら、釣り上げた車いすの方に近づき、魚を網ですくい針をはずして池にリリースした。
周囲を見ると、その自然な動きが各所で行われていた。あまりに自然な動きに、仲の良い友人の方同士なのかと記者は思っていた。
聞いてみると本日初めてこの大会で出会った方同士ということだった。
まさに『フィッシング仲間の輪』が広がっている!
協会の代表、林さんにお話をうかがうことができた。
ご自身は以前から釣りが好きだったそうだが、障がいを持っている方々が「釣りは行きたいけど、(障がいがあるから)行けないなあ」というような話を耳にしていたそうだ。
そこで、釣りが好きならば障がいの有無にとらわれず「大好きな釣りをみんなで楽しめれば」という想いからこの活動を始めたということである。
参加者の姿を見ていると、その言葉通りになっており素敵な空間だなと感じた。

初めてこのフィッシングイベントに参加された方にもお話を伺うことができた。
この方は数年前に病気が原因で体に障がいが残り、現在は車いすで生活されている。
数年間リハビリを続け、やっと今のように出歩いたりするようになったということだった。障がいをもってから最初の頃は、今まで当たり前のように出来ていたことが出来ないことがもどかしく、外に出る気持ちにもならなかったということであった。
「釣りは今日が初めてだけど、とても楽しい。数年前からFacebookなどSNSで外の人たちと繋がることで、外にも出るようになった。釣り以外のスポーツをすることもあるけど、釣りでまた違う世界が広がることはやっぱりいいよね。」と笑顔で話をしてくれた。
障がいをお持ちの方が外にでて楽しむ場というのは、とても重要で大切なことなのだと改めて感じたお話であった。
午後のチーム対抗戦では皆さん本気モードに突入。とはいえ、笑い声は絶えず健常者も障がい者も競い合いながらフィッシングを楽しんでいた。

代表の林さんの言葉で印象に残っている言葉がある。
記者が障がい者の方が釣り上げた際、周囲の人が自然に魚を釣り上げることをサポートしていることをうかがっていた時である。

林さん「皆意識してやっているわけではないですから本当に自然です。ボランティアという感じではないから、一緒に楽しんでいるという感じ。だからこんな風に日常生活の中でも誰もが障がいを持っている人たちと自然に接することが出来ればいいですよね。」
まさにそのとおりだと感じた。
意識せずにサポートし合える日常、障がい者も健常者も共に楽しめる場、それらがたくさんの場所で実現していくことを願いたい。

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