『リオに続き、そして東京へつなげ』「2017 日本知的障害者アルペンスキー選手権大会」

2017.01.30

前日の小雨も上がり、ここ五竜スキー場は雲間から日差しが落ち、この時期特有の季節風もない穏やかな朝を迎えていた。

「2017 日本知的障害者アルペンスキー選手権大会」は長野県白馬村五竜いいもりゲレンデにて開催され、多くの競技者が士気を高めた状態で開会式に臨んでいた。

昨年のリオパラリンピックにおける日本選手団の活躍を体感した記者としては、2018年開催予定の平昌冬季パラリンピックを意識した取材と考えていたのだが、スキースーツの選手一人ひとりの表情をみているうちに、チャレンジド・スポーツの原点からかけ離れ、いつの間にか日本の遅れた価値観に支配されている自分に気が付いた。
リクリエーションでありエンタテインメントでもあるスポーツの魅力と価値。
日本の障がい者スポーツ(そもそもこの呼称、区分け自体も記者的には腑に落ちていないのだが)に足りないファクトである。

コマーシャリズムとの融合がオリンピック・パラリンピックを発展させてきたのも事実だが、単純パケージを輸入するだけで、本質を常に問い続け、進歩への努力、日本国オリジナリティの追求という我が国本来の学習能力の発揮を忘れてきた現在の価値基準。
まだまだ多くの国民はスポーツというものの本質を味わっていない。
ましてチャレンジド・スポーツについては尚更である。
今回参加者の純粋な表情を見ているうちに本質を取り戻せたのは自分事で恐縮ではあるがとてもありがたい事であった。

リオの感動はまだまだ部分的であり、けれどもロンドン、ソチ、リオデジャネイロと確実に環境や価値観は変化してきている。
今回のアルペン選手権参加者の中からも日本代表が選出されることも考えられる。
その時には今回の私のリマインドレベルをはるかに超えた、スポーツ本来の持つ感動を、この選手たちがもたらしてくれることは先ず間違いないと思う。