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「第28回全国車いす駅伝競走大会」レポート

2017.03.24

2017年3月12日(日)、「第28回全国車いす駅伝競走大会」が京都府にて行われた。今大会のコースは、国立京都国際会館前を出発し、京都市西京極総合運動公園陸上競技場をゴールとする、京都市西京極陸上競技場の付設公認マラソンコースの復路で実施された。全国から18チームが参加し、第1区6.4㎞、第2区2.8㎞、第3区2.4㎞、第4区5.8㎞、第5区3.9㎞の合計21.3㎞を5名で走りきった。

陸上競技で使用される車いすは、車いすバスケットボールに使用されるような車いすではなく、ハンドルが付いていて、前輪を細かく操作しながらスピードに対応することができ、前後に細長いことが特徴である。

また、今大会では通常の駅伝で使用される襷は使用せず、身体の一部が触れると次の選手が走り出すというルールで行われた。陸上競技を専門としている記者にとって、襷のない駅伝と聞いて、当初は少し感動が薄れるのではないかという懸念があったが、それぞれの中継所では同じチームの選手同士のハイタッチによる中継がしばしば見られ、襷をつなぐこととは異なる魅力があった。
さらに、今大会の大きな特徴として、車いす駅伝の経験者と未経験者が混在し、20歳代から70歳代にわたる年齢層が出場していることから、経験値も年齢も幅広い選手が出場していたことが挙げられる。これに、第1区から第5区までそれぞれ異なる距離であることも含めると、経験値、年齢、競技力など多様な要素をチーム内で慎重に検討して作戦を立てることが勝敗の大きなポイントになったと思われる。

 今大会のレースの様子は、ゴール地点である西京極陸上競技場の電光掲示板に映されていたため、スタート地点や沿道で応援していた人たちだけでなく、フィニッシュを見守る多くの観客の方々がレースの途中経過を観戦することができ、終始歓声がわいていた。
レースはチーム長野がスタート直後から先頭を引っ張る形で始まり、その後激しい入賞争いが繰り広げられた結果、大分Aチームが45分56秒で10年ぶり9回目の優勝を果たした。大分Aチームのアンカーは、心の底から優勝の喜びを噛み締めるようにこぶしを突き上げ、フィニッシュテープをきった。

今回のイベントは報道記者の数も多く、大会の規模の大きさを直接肌で感じることができた。3月にしては気温も比較的高く、競技者にとっては非常に良いコンディションであったと思われる。車いすが勢いよく走る音を聞きながら、春の訪れをほのかに感じる記者であった。今後ますますの障がい者スポーツ発展に期待したい。
(text & photo by Rikarun)