「日本最強クラブ決定戦!」第20回 ドリーム・カップ(電動車いすサッカー)

2017.04.06

2017年3月18日(土)、電動車いすサッカーの日本最強クラブを決定する夢のカップ戦である第20回ドリーム・カップが開催された。
会場は、神奈川県トッケイセキュリティ平塚総合体育館。ここは、大人気少年漫画「スラムダンク」の中で試合会場としても描かれており、多くの人に知られている有名なこの場所で、20回目の記念大会が行われた。

今回の大会は、全国から強豪の6チームが集い、熱戦が展開された。
競技は、各3チームずつ2ブロックに分かれてリーグ戦を行い、各ブロックでの1位チーム、2位チーム、3位チーム同士が戦い、1位から6位までを決めていくというものであった。結果は以下の通り、ナンチェスター・ユナイテッド鹿児島が、前回大会優勝チームであるレインボー・ソルジャーや、近年勢いのあるFCクラッシャーズを抑え、見事優勝に輝いた。
最終結果
優勝   ナンチェスター・ユナイテッド鹿児島(鹿児島県)
準優勝  FCクラッシャーズ(長野県)
3位   横浜クラッカーズ(神奈川県)
4位   レインボー・ソルジャー(東京県)
5位   レッドイーグルス兵庫(兵庫県)
6位   金沢ベストブラザーズ(石川県)

ちなみに、ナンチェスター・ユナイテッド鹿児島は、7月に行われるアメリカW杯日本代表に選出されている塩入新也(しおいり しんや)選手(代表新キャプテン)と東 武範(ひがし たけのり)選手、野下小百合(のした さゆり)選手の3人が出場していたが、通常1チーム4人で構成される電動車いすサッカーの試合で、なんとこのチームは3人で勝ち上がり、優勝までかっさらったのだから、この劇的な勝利には多くの観客が感動したであろう。
*W杯日本代表選手入りは塩入選手と東選手

勝利に貢献した要因として、キャプテン塩入選手の的確なコーチング、東選手のシュートテクニックの高さ、野下選手の失点を未然に防ぐ危機察知能力の高さなどがあげられる。しかし、私は彼らの絶妙なコンビネーション、セットプレーのバリエーションの多さ、正確さ、さらにはわざと味方のシュート性のボールに電動車いすを当て、シュートコースを変えたり、おとりのように電動車いすを動かし、シュートコースを空けたりと、そのプレーの鮮やかさに強く魅せられた。私はその興奮冷めやまぬまま、試合後の塩入選手にインタビューを行ったのだが、これまた感動する内容だったので後日別の記事で、詳しく紹介したいと思う。
一方、他のチームでは3位に終わった横浜クラッカーズにも注目したい。彼らのサポーターが試合後に相手チームのチャントを歌う姿は、スポーツにおいて大切な相手を尊重する精神が感じとられ、非常に良い雰囲気であった。

実は、今回初めて電動車いすサッカーの試合を観戦したのだが、プレー中の移動スピード、電動車いすがぶつかり合う激しさは、私の予想をはるかに上回るものだった。そして、ハーフタイムの10分間に仲間同士で積極的なコミュニケーションをとり、勝つために必要な戦術確認を念入りに行う様子、ゴール後にチームの仲間に車いすを「コツっ」とぶつけあって喜びを分かち合う様子、そのどれもが電動車いすサッカーの大きな魅力であると感じた。
大会終了後、ドリームカップの懇親会にも参加させて頂いた。そこには敵味方関係なく、それぞれのチームの選手が、工夫を凝らした出し物を出し合い、終始会場全体が笑いに包まれるなごやかな雰囲気があった。

でも、そんな彼らはグラウンドに立つと、プレーで人々を魅了するファンタジスタ達である。ぜひ一度、電動車いすサッカーの試合に足を運んでみてはどうだろうか。あっと驚くようなプレーで、きっと私たちを魅了してくれるだろう。
(text & photo by Seiji)

一般社団法人日本電動車椅子サッカー協会
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