「スポーツは最高のコミュニケーション」(第16回JDFAデフリーグ大会)

2017.04.28

2017年4月22日・23日
東京都品川区大井ふ頭中央海浜公園第二球技場で「第16回JDFAデフリーグ大会」が行われた。
デフサッカーとは、聴覚障がい者を対象としたスポーツである。国際的には、聞こえが良い方の耳が55dB以上の人が対象となっている。ルールは健常者のサッカーと同じだ、一点だけ違うところがある。写真を見てもらえばわかると思うが、普通線審が持っているフラッグを主審も持っている点だ。これは耳が聞こえず笛の音がわからなくても、審判の指示を伝えられるようにするためである。
この日に行われた大会は、デフサッカーの認知度向上のみならず参加者間の交流を図り、サッカーを楽しむことを目的としている。そのため、参加したチームの中には健常者を入れたチームもあった。また、プレーヤーの年齢層も幅広く、下は14歳、上は61歳と、幅広い年代の人が参加した。

実を言うと、記者はデフサッカーを取材どころか、観戦することすら初めてだ。健常者のサッカーはプレーもするし海外リーグを中心に観戦もする。だが、デフサッカーについて全く知らない状態のため、どのような様子で進むのか思いつきもしなかった。
そして時間になり第一試合が始まった。選手たちはプレー中補聴器等を外しているため、基本的には音声による会話はできない。そのため、アイコンタクトや手話・体の振り、あるいはリップモーションを用いてコミュニケーションを取っていく。普通、サッカーをしているとき、パスを要求するため、もしくは守備の指示をするために声を出す。どの動作をするにしても声が重要な要素を占めるため、試合中はかなり声が聴こえる。一方デフサッカーではそれがないため、ボールを蹴る音しか聞こえず静かに試合が進行する。一見してとても落ち着いて見えるが、プレーそのものは非常に激しく、試合中の選手たちは熱い闘志を燃やし合っているように見えた。もちろんこの大会の目的は選手たちの交流であるため、試合後はお互いの肩を抱き合い、互いに惜しみない賞賛をし合う様子も見られた。
また、この大会ではボランティアとして東京スポーツ・レクリエーション専門学校がトレーナーステーションを設置し、選手に対しアイシング・テーピングなどを行っていた。デフサッカー男子日本代表コーチでもある、デフリーグ副実行委員長の植松隼人氏が出身校という縁もあり、この大会の円滑な運営に貢献していた。
(text & photo by Miro)