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「感じる世界レベル」車いすテニス Japan Open

2017.05.24

2017年5月16日(木)~21日(日)に、福岡県飯塚市で、車いすテニスのJapan Openが開催された。この大会は、ITF(国際テニス連盟)Super Seriesに該当する、日本国内では最高峰の大会で、国内外からトップ選手が集結した。

大会3日目には、男女シングルスのベスト4、クァード(四肢麻痺)シングルスとダブルスのファイナリストが出揃った。
日本人選手では、5連覇を狙う上地結衣選手がシングルスとダブルスの両方で勝ち上がったが、男子とクァードの日本人選手は残念ながら敗退した。
しかし、日本人選手のレベルが決して低いのではなく、それだけ勝ち上がることが難しいハイレベルな大会なのだ。

上地選手はシングルス準決勝でタイのサコーン選手と対戦。サコーン選手は、コンパクトなスイングで勢いのあるボールをコート隅々へと打ち込んでくる。今大会でサコーン選手は、準々決勝で第6シードの選手を破って準決勝に勝ち上がってきた。

上地選手は試合開始からダブルフォルトが続くなどサーブで苦しんだが、リターンエースでポイントを徐々に重ねていった。ラリー勝負でも、上地選手が低く速い弾道でコースを的確に打ち分けてサコーン選手を翻弄。最後までサコーン選手にペースを譲ることなく、6-2、6-3で上地選手が勝利した。
このハイレベルな大会に初めて挑戦した若手選手がいる。
千葉県出身の高校2年生、16歳の船水梓緒里(しおり)選手だ。
船水選手は、今年から海外で行われる大会にも参戦しており、今月イタリアで行われたワールドチームカップでは日本代表として大会に参加している。

記者:今大会の感想を教えてください。(シングルス一回戦で敗退)
船水選手: 相手選手よりサーブやリターンミスが多くて、ラリーにもっていければもっと良い展開になってポイントが取れたかなと思います。
一回戦が日本人同士の試合で、せっかくの大きな大会だったので、外国の選手とも試合がしたかったです。
記者:スーパーシリーズ初出場いうことでしたが、緊張はありましたか?
船水選手:自分より上の選手が多かったからチャレンジする気持ちで臨みました。
チームカップで国を背負って戦った後だったので、緊張は少なかったです。
記者:ジュニアの試合とシニアの大会の違いはありますか?
船水選手:日本のジュニアの大会は1セットマッチです。シニアは3セットマッチ以上するので、体力面が違います。ジュニアはメンタル面が勝敗に影響しやすく、相手のメンタルが崩れると一気にゲームが取れるのですが、シニアはメンタル面でもかけひきがあり、うまくならないといけないなと思います。
記者:海外の大会に挑戦して感じたことは?
船水選手:海外の選手は、必ず一つ自分の武器になるプレーを持っているという発見がありました。一つのものを磨けばポイントが取れます。自分も良いところを伸ばすようトレーニングをしています。
ジュニアから育成されている船水選手は、2020年東京パラリンピックのみならず、更にそ
の先の活躍も期待されている。
グランドスラム常連選手たちとの戦いを、臆することなく楽しみにしているというのが何
とも頼もしい限りだ。
大会は、シングルス女子で上地結衣選手が決勝でオランダのDiede De Groot選手を6-2、
6-2の2-0で破り、5連覇を達成した。
その他の結果は以下の通り。
■最終結果
○シングルス
男子 Gordon Reid(ENG)
女子 上地結衣(JPN)
クァード Dylan Alcott(AUS)
○ダブルス
男子 Stephane Houdet(FRA)、Joachim Geraed(BEL)
女子 上地結衣(JPN)、Diede De Groot(NED)
クァード Dylan Alcott(AUS)、Heath Davidson(AUS)