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広がる卓球の輪「横浜パラ卓球大会」

2017.07.22

今月15日に新横浜駅から徒歩十分ほどの所にある“障害者スポーツ文化センター横浜ラポール”にて「横浜パラ卓球大会」が開催された。この大会は今年が第1回目となる大会で、北は岩手、南は大阪から選手が集まった。参加者はシングルとダブルスでのべ200人を超え、男女それぞれ車椅子の部、肢体不自由立位の部、脳原性運動機能障害の部、知的障害の部に分かれて競い合った。

通常パラリンピック等の国際大会では、車椅子を使用する選手の中でも障害の程度に応じて1〜5、立位の場合は6〜10の番号が割り振られ、5クラスずつに分かれて対戦する(クラスの数字が小さいほど重度の障害)。しかし、本大会のような地方大会では、出場選手数が少ないこともあり、細かなクラス分けは行われない(知的障害は国際大会でも1つのクラスしかない)。そのため、本大会では、国際大会等では観ることができない、他クラスの選手同士の対戦を観ることができる。
車椅子に乗った選手の中でも障害の程度によっては、ラリー中に移動ができる選手とできない選手がいる。それゆえ、その戦い方も異なってくる。例えば、移動が苦手な選手は台の近くで素早くボールをさばき、移動が得意な選手はポジションを変えながら緩急のある攻撃を仕掛ける。こういったクラス分けがなされていない大会の見所は、なんといっても戦い方によっては重度の障害のある選手が軽度の障害の選手にも勝ってしまうことだ。このような場面は他のパラスポーツの個人種目ではなかなか観ることができないものだろう。
本大会には第1回大会にも関わらず、卓球を始めて間もない選手から世界ランキングを持つプロ選手まで幅広い競技力の選手が参加していた。本大会の運営を統括するラポール卓友会の田中耕一さんは「選手達の口コミを通じて、パラ卓球大会の存在を多くの人に知ってもらい、卓球の輪を広げていきたい」と語った。今回は肢体不自由と知的障害のある人のみの参加だったが、卓球種目には視覚障害のある人も参加できるように考え出されたSTT(サウンドテーブルテニス)や、重度の障害のある人も参加できる卓球バレーがある。水泳や陸上のように多様な障害のある人達も参加できるスポーツとして、今後も卓球の輪の広がりを見守っていきたい。(Text & Photo By はちみつ)