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次世代のパラリンピックスイマーを育てるのは誰!? 平成29年度視覚障害者への水泳指導研修会~ステップアップ編~(前編)

2017.08.06

2017年7月23日(日)、東京都多摩障害者スポーツセンターにて、「平成29年度視覚障害者への水泳指導研修会~ステップアップ編~」が開催された。
参加者は定員20名と定められており、講師には、幾人ものパラリンピアンを育てた寺西真人(てらにしまさと)氏を迎え、本格的なブラインドスイマー*1の指導研修である。
本研修会は3部構成で、1部は座学による講義、2部はプールでの実技、3部はまとめになっていた。
第2部では、2012ロンドン、2016リオ大会にS11*2(全盲)クラス、100m背泳ぎで出場した小野智華子(おのちかこ)選手も実際に泳ぎ、タッパーの寺西氏と共に受講者を魅了した。
第1部では、寺西氏が指導を行ったパラリンピアンの一人である、木村敬一選手の動画を見ながらの講義であった。全盲の選手は、目で見ての方向確認ができないため、泳ぐときには「コースロープ」をつたって泳ぐことが原則だという。木村選手の試合においても、真っすぐに進む試合、曲がってしまう試合など様々。コースロープに、泳いだ手がぶつかってしまったとき(クラッシュ)などは、1秒ほどタイムに差が出てしまうそうだ。いかに真っすぐ泳ぐか、勝負の差を分ける。
それだけではなく、全盲のクラスには「タッパー」の存在が欠かせない。タッパーは、全盲の選手が泳いでいる時に、ターンやゴール時に合図を行う。合図はタッピング棒*3を使用し、泳いでいる選手の頭部や体を叩く。選手の泳いでくるスピードや、泳法に合わせたタッピングの技術や、選手との事前打ち合わせや練習が必要となる。その場その場ではタッパーは成り立たないのである。(後編に続く)
*1:ブラインドスイマーとは一口に言っても、全盲、弱視など、様々な見え方がある
*2:S11…全盲のクラス、S12/S13…弱視のクラス
*3:釣り竿の先にウレタンを付けたものなどを使用。棒の長さや素材の規定はなく、選手にとって安全であればよい。ある国では5mほどの棒を使用しているところも。

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