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「大迫力!!」第16回全国車椅子バスケットボール大学選手権

2017.08.24

全国から強豪大学6校が集まり、№1を決める戦い。
第16回全国車椅子バスケットボール大学選手権が2017年8月12日、13日に町田市総合体育館で開催された。12日は予選リーグと準決勝、13日には3位決定戦と車いすバスケットボール体験会および決勝が行われ、見事優勝を飾った北里大学を中心に、それぞれのチームが大会を大きく盛り上げた。

「大迫力」
初めて車いすバスケットボールを生で観戦した記者が、この競技に抱いた感想である。
とにかく選手が大きな声を出しながら、全速力で動き続ける。
車いすを傾けながらシュートコースを空けてのシュートや、高速で行われるパス交換には、度肝を抜かれた。
スクリーンプレーでは、車いす同士が激しくぶつかり、その「ゴン」という鈍い音の大きさに驚いた。
そして決勝に限らず、どの試合も真剣勝負で選手達が最後の1秒まで全力を出しきっていたことが一番の大迫力であった。

また、同大会のイベントの1つであった車いすバスケットボールの体験会では、小さな子供から大人まで幅広い多くの人が参加し、こちらもかなりの盛り上がりを見せた。
今回、記者も特別に参加させて頂き、実際に競技の基礎を教えてもらった。

実際に車いすに乗って見上げると、ゴールがかなり高い。
よって、いつも立位で行っている感覚でシュートを打つとボールがゴールまで届かない。
車いすゆえ足を使うことができないので、お腹に力を込めることがコツだと教えていただきやってみたが、今度は届きはしたもののコントロールが難しい。
またドリブルも、車いすを動かしながら行うのは予想以上に難しく、思うようにできなかった。

それでも気がつくと夢中になっている自分がいて、少しだけでも上達できるととても嬉しい気持ちになった。
とにかく楽しかった体験会であったが、それと同時に改めて、車いすで行動することの難しさを強く認識し、自分の身体の一部のように車いすを扱い、華麗なプレーで観客を魅了する選手達は改めてすごいと感じた。

この車いすバスケットボールは、トラベリングは連続3回以上タイヤを漕いだときまでということと、ダブルドリブルがないこと以外は、概ね通常のバスケットボールとルールが同じである。そのため、このことを知っていれば誰でも楽しんで観戦できると感じた。
多くの人々に、ぜひ1度会場へ足を運び、その目で見て魅力を知ってほしい。

最後に特に注目すべき点として、この車椅子バスケットボール大学選手権は、健常者の競技人口が、障がい者の競技人口と比べて非常に多いことが挙げられる。普段車いすに乗っていない健常者が、車いすバスケットボールを通して車いすに乗ることで、障がいというものを直接肌で感じられる機会である。
日本車椅子バスケットボール大学連盟代表の本間 輝さんは、
「もちろん競技力向上は大切であり、選手にはそれを目標にしてもらいたいが、車いすバスケを通じて、車いすの人は何ができて何ができないかを学んでほしい。最終的には障がいのあるなしに関係なく、人に思いやる大切さを学ぶことができれば、それは大きな意味を持つと思う。」と話していた。

大迫力で選手も観客も夢中にさせる車いすバスケットボール。この競技は、将来の日本がより優しい社会になることに貢献しうる可能性を秘めていると感じる。ぜひ今後の発展に期待したい。(Text & Photo By Seiji)

【結果】
優勝 北里大学
準優勝 茨城県立医療大学
3位 信州大学
4位 吉備国際大学

男子MVP 北里大学 古澤拓也 選手
女子MVP 茨城県立医療大学 小川恵未 選手

男子最多得点者 信州大学 田村暢哉 選手
女子最多得点者 埼玉県立大学 高橋ひとみ 選手

ベスト5 茨城県立医療大学 松本健太 選手
     信州大学 杉浦弘晃 選手
     信州大学 田村暢哉 選手
     埼玉県立大学 藤崎未有 選手
     北里大学 大内孝仁 選手
敢闘賞  常磐大学

一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟HP
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