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パラムーブメントを日本中に~かわさきPARAフェス 2017夏~

2017.08.30

 8月20日、ラゾーナ川崎プラザにて、「かわさきPARAフェス2017夏」が開催された。川崎市ではダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(様々な人が自分らしく社会の中に混ざり合えること)が重要であると考え、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機に「かわさきパラムーブメント」として様々な取り組みを行っている。今回のイベントはその一環であった。
パラスポーツ選手たちのトークショーやアーティストライブ、車いすダンスユニット「O.F.F(オフ)」によるダンス等様々な催しが行われた中、パラスポーツ体験を中心に取材を行った。

 体験できる競技は、ブラインドサッカー、パラ陸上義足体験、車いすバスケットボール、ボッチャ、デジタル射撃の5種目であった。
転がすと音の出るボールとゴールの位置や角度を伝えるガイドの存在が特徴のブラインドサッカーを体験した小学生は「ボールが見えなくて感覚がわからなかった。シュートできたけど思い通りに蹴れなかったことが悔しい。だけどすごく楽しかった。もう一回やりたい。」息を切らしながら、夢中になって語ってくれた。
 向かいのブースではデジタル射撃が行われていた。直径3㎝の円の中心にある直径1㎜の的を狙う。的との距離は10m。手元のわずかなぶれが、中心に当たるか当たらないかを大きく左右するため、呼吸による小さな体の揺れさえも許されない。そのため、動いているのかわからないぐらいゆっくりと引き金を引くことが大切であるとレクチャーされた。実際に体験して、最大限の集中力と平常心が重要であると感じた。体験では8発で5分ほどであったが、試合では一試合60発しかも50分という長丁場である。
「50分集中し続け、気持ちを切らさないことがすごく大切」パラ射撃元日本代表の田口亜希さんが語ってくれた。
 その後、田口さんはトークショーにも出演し、その中で、ダイバーシティについて、「街のバリアフリー化は少しずつ進んでいるけど、商業施設等のホームページを見ても詳しく記載されていない。少しの階段でも車いすを利用する人からするとバリアになることを理解してほしい。そして、障害を持つ人をもっと身近に感じられる社会になってほしい。」日本のバリアフリーの現状についても、熱く語っていた。

これら以外の競技にも多くの方が参加し、競技を楽しみながら、選手との交流も行っていた。そこには参加者と選手の笑顔と真剣な眼差しが見られた。

2020年の東京パラリンピックに向けて盛りあがりを見せるパラスポーツ。
今後さらにパラスポーツの魅力が多くの人に伝わり、日本中でパラムーブメントが起こることを願う。
(Text & Photo by miku)