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「観て、知って、体験して、応援する」渋谷区長杯第1回渋谷区パラバドミントン大会が開幕

2017.09.07

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会で、渋谷区を会場に5競技(ハンドボール、卓球、パラ卓球、パラバドミントン、ウィルチェアーラグビー)が開催される。渋谷区では開催に先立ち、オリンピック・パラリンピックを区民とともに盛り上げようと、多くのイベントやフォーラムを開催している。その中の一つ、「オリンピック・パラリンピック リアル観戦事業 THE SHIBUYA SERIES」は、5競技の魅力を多くの人に体感してもらおうと開かれている。当事業では各競技ごとに競技大会やデモ試合が開催され、無料で試合を観戦できる上に、来観者が競技を体験できるブースや、ゲストMCによるトークショーなどが設けられ、各競技の魅力発信を行っている。現在までにハンドボールと卓球の2競技が実施され、いずれも多くの来観者を集めた。

そんな5競技のうち、東京パラリンピック競技大会から初めて正式競技となるパラバドミントンのTHE SHIBUYA SERIESが、8月20日(日)渋谷区スポーツセンターで、「渋谷区長杯第1回渋谷区パラバドミントン大会」と題し開催された。今回が、渋谷区で開催される初回の公式大会なだけあり、国内強化指定選手や世界ランク上位選手が全国から多数集まり、熱戦を繰り広げた。また、大会では競技用車いすの乗車体験ができるブースや、元バドミントン日本代表の小椋久美子氏による来観者向けの教室も開かれた。今回記者は、実際にパラバドミントンの試合を観て、体験し、出場選手や大会主催者から話を聞いた。
パラバドミントンは、大きく分けて「立位」と「車いす」の二つのカテゴリーがあり、障がいの度合いで更に6クラスに分かれている。今回、記者は初めてパラバドミントンの試合を生で観戦したが、その動きの速さと迫力に圧倒された。例えば、車いすカテゴリーでは、選手たちはシャトルの動きに合わせ車いすを操作し、時に身を乗り出すような態勢でシャトルを相手コートへと打ち返していた。実際に記者も競技用車いすの乗車体験をしたが、操作にはコツが必要で難しい。片手にラケットを持った状態で、素早いシャトルの動きに合わせて操作をしている選手たちの瞬発力と、チェアワークの巧みさを改めて実感した。女子シングルスWH2クラスで優勝を果たした小倉理恵選手は、このチェアワークの難しさこそが「パラバドミントンの最大の面白さ」だと話す。
小倉選手は2015年に開催された世界選手権で、シングルス3位入賞を果たしており、東京パラリンピック競技大会のメダル有力候補選手の一人である。自身も「(パラバドミントンが)パラリンピック正式競技になったことで、練習のモチベーションが上がった。東京パラリンピックではメダルを取ることで、家族や仲間など普段支えてくれている人々に恩返しをしたい」とその意気込みを語る。
男子シングルスWH1クラスで優勝した長島理選手は、試合後の記者からのインタビューに対し「会場の声援が力になった」と答えている。この、選手のプレーと来観者の応援が一体となった盛り上がりこそがTHE SHIBUYA SERIES最大の開催目的だと話すのは、大会主催者である渋谷区オリンピック・パラリンピック推進課長の田中豊氏だ。田中氏はTHE SHIBUYA SERIESを通して「より多くの人に競技を観て、知って、体験して、応援してもらうことで、それぞれの競技の魅力や迫力を体感し、ファンになってもらいたい」と話す。最終目標は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で渋谷区の2会場(東京体育館・国立代々木競技場)が全て満員になることだ。渋谷区では今後もパラ卓球、ウィルチェアーラグビーのTHE SHIBUYA SERIESの他、地域の人々とアスリートが交流し、2020年に向けた盛り上がりを生み出すようなイベントを開催していくという。
今後もパラバドミントンの盛り上がり、そして文化の発信拠点である、ここ渋谷区が取りくむオリンピック・パラリンピック推進事業に目が離せない。(Text & Photo by やぎちゃん)

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