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トビウオジャパンエース木村、ライバル現る。

2017.09.15

 9月2日と3日の両日、東京辰巳国際水泳場(東京都)では、「WPS公認2017ジャパンパラ水泳競技大会」が開催された。この大会には全国各地から肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害と様々な障害のある選手が出場した。
 大会1日目にはアジア新記録を含む20個の新記録が生まれるなど、好記録が続出した。大会2日目には昨年のリオデジャネイロパラリンピックで4つのメダルを獲得した木村敬一選手(東京ガス、S11:視覚障害クラス)や、前日に400m自由形でアジア新記録を樹立した富田宇宙(とみたうちゅう)選手(日体大大学院、S11)らが登場した。
 午前中に行われた予選では、中島啓智(なかじまけいち)選手(あいおいニッセイ、S14:知的障害クラス)が100mバタフライでアジア新記録を出すなど、この日も好記録が続出した。今年からスポーツの名門、日本体育大学に進学した池 愛里(いけあいり)選手は、予選で100mバタフライ(S10:肢体不自由クラス)の日本記録を0.5秒更新した。続く決勝では、同種目世界記録保持者のソフィア・パスコー選手(ニュージランド)に食らいつき、予選のタイムをさらに0.5秒更新する1:08.99をマークした。池選手と同じ日本体育大学の大学院に所属する富田選手は、進行性の視覚障害により出場クラスがより重度のS11に変更となった。S11はリオデジャネイロパラリンピックで活躍した木村選手と同じクラスである。
 午後に行われた100mバタフライ(S11)の決勝は、富田選手・木村選手と共に世界レベルの実力を持つ者同士の争いということもあり注目が集まった。レースは前半から木村選手がリードする展開となった。50mを折り返し、後半は富田選手が上がってくるかと思われたが、ロープへの接触などもあり、木村選手との差は縮まらなかった。木村は1:02.69の大会新記録で優勝したものの、試合後は「何一つよくなかった」と語り、本人は納得のいかない様子だった。同じクラスで争うこととなった富田選手については「国内で切磋琢磨していく相手ができた」とライバルの出現を歓迎していた。一方の富田選手もレースについては力んでしまったと悔やみながらも、木村選手については「ライバルとしていてくれることがありがたい」と意識している様子だった。
 パラ水泳は9月末から10月にかけて、メキシコで世界選手権が開催される。高地で開催される大会のため空気が薄く厳しい大会となるが、好記録続出のトビウオジャパンの活躍を期待したい。
(Text & Photo By はちみつ)

WPS公認2017ジャパンパラ水泳競技大会記録結果
●日本障がい者水泳協会
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