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1人のプレーがチームを変える!「第49回バレーボール競技」~第51回ろうあ者体育大会④~

2017.10.06

開会式の行われた草薙総合体育館では、第49回バレーボール競技が開催された。
体育館にバレーボールコートを4面はり、男女2面ずつで試合が展開した。
バレーボールは意外にもにぎやかであった。男女ともに、ベンチ内外で声を出している選手が多く、またプレー中も補聴器を付けている選手が多い。
プレー中、まさにデフ競技という局面が何点か見受けられた。まずは、「ボールを誰が取りに行くか問題」である。局面になればなるほど、一瞬のうちに誰がボールをレシーブするのかを判断しなければならない。健聴者の場合、声がとても役に立つが、難聴者の場合、音による判断が難しい。そのため、誰もボールを取らない場面や、逆に3名で同じボールを取りに行ってしまい次のプレーにつながらない、など場面などが見て取れた。
次に、「誰がアタックするか問題」だ。レシーブからトスをする場面で、誰がアタックをするのかを目視で判断しなければならないことが実に難しい。ジャンプをするタイミング、誰が打つのかは、健聴者であると、味方の足音や息遣いを無意識に判断している時があるのではないだろうか。このことは健聴のバレーボーラーにぜひ耳栓を付けて実験していただきたい。タイミングが合わないと、アタックが相手へのパスになってしまう。このことを克服するために、「チーム競技」であればあるほど、またコートが狭くなればなるほど、目視での判断時間が限られるため、味方とのコミュニケーション、サインが重要である。
次に、プレーのミスが続けて起きたときに、監督の指示が全体に届きにくいことである。選手が監督の方を振り向き、指示を読めなければ、タイムアウトまでプレーの改善のないまま試合は続行していく。
今大会、男女ともに優勝は東京であった。
特に目を引いたのは、女子東京チームの17番である。背はそれほど高くないが、どこからでもアタックする。また、カバー、レシーブともに、ボールめがけて身を投げ出し、飛んでいく。岐阜チームとの接戦の局面でも、17番が体をはったプレーを行い、チームを盛り上げていた。岐阜チームは、東京チームを追う展開が長く続いた。守りに重きを置くあまり、攻めのアタックができない。一進一退の展開であったが、17番を筆頭に、攻めの姿勢を貫いた東京が優勝した。
チームプレイであるからこそ、一人の選手が持つチームの盛り上げ力が、勝ちにつながっていく、そう感じた試合であった。
デフリンピックでは女子チームが16年ぶりに金メダルを獲得し、今後さらなるデフバレーボールの盛り上がりが期待される。
【結果】
■男子
優勝  東京
準優勝 兵庫
第3位 愛知B

■女子
優勝  東京
準優勝 岐阜
第3位 兵庫A

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