TOP現地レポート記事一覧 > 現地レポート詳細

「東京2020に向けてスポーツに親しもう〜スポーツ博覧会2017〜」

2017.10.10

 10月8日(日)、駒沢オリンピック公園にて「スポーツ博覧会東京2017」が開催された。3年後に迫る東京五輪・パラリンピックに向けてスポーツに慣れ親しむ人を増やすことを目的として企画されたイベントで、パラリンピック種目からは車いすバスケットボール、車いす卓球、そしてボッチャの体験ブースが設置され、多くの参加者が汗を流した。また、車いすバスケットボールと車いす卓球では、リオパラリンピック代表選手を招き、実演をはじめ参加者との交流が行われた。
 車いすバスケットボールではリオパラリンピック代表の土子大輔選手、永田裕幸選手を招き、参加者へのコーチングも行われた。かく言う私も永田選手の指導を受けながら車いすバスケットボールに参加。普段あまり運動をしないためか、小学生ほどの子どもたちに交じって体験しただけでもう汗だくになってしまった。
ここで一旦、車いすバスケットボールのルールについて説明する。基本はバスケットボールと同じNBAのルールに準拠しているが、トラヴェリングのカウントは車輪をこぐ回数(プッシュ)が連続2回までとなっている(3回以上プッシュするとトラヴェリング)。このように、車いすを用いる競技という特性に応じてわずかな変更が入っている。また、今回は対象が年少者であること、また参加者全体のレベルを考慮してミニバスケット用のゴールを使用した。
普通、バスケットボールではシュートを打つ際に一瞬立ち止まり、膝のクッションを使う。しかし、下半身が車いすに固定されてしまうこの競技では、感覚が大きく異なる。車いすを用いるため、いったん止まるという動作が非常に難しく、立ち止まってシュートを打とうにも慣性で前方に流されてしまう。また、体が固定されているため、膝をクッションにしてシュートを打つことができず、腕による繊細なコントロールが要求される。
さらに、車いすを使うことでより激しいコンタクトプレーが見られるようになる。当たる場合は車体同士が激しく当たり、また激しく弾かれる。もしパラリンピックなどで車いすバスケットボールの試合を見る際は、そういった違いにも注目するとより一層楽しめるだろう。
体験会でコーチを務めた永田選手は「すごく積極的に取り組んでくれてとてもうれしいです。こういう機会で(車いすバスケットボールを)もっと知ってもらえるかなと思います。」と話した。
車いすバスケットボールと同様、車いす卓球でもリオパラリンピック代表の吉田信一選手がコーチを務める体験コーナーが開かれた。
車いす卓球のルールは、車いすバスケットボール同様、通常の卓球とほとんど同じだ。ただ、車いすを使用する選手と立位の選手とではサーブに関わるルールなどが多少変更されている。普段は立って行うスポーツの卓球だが、車いすに座り目線が低くなるため、参加者の一人は「目線が低く、バックハンドでのレシーブがとても見にくい。」という感想を述べていた。実際吉田選手の指導中、普通のプレーでは見られないようなラケットの使い方を披露するなど、車いす卓球に特化したテクニックを見ることができた。
体験会後、吉田選手は「車いすに乗って卓球するという体験をしたことがある人はいなかったんですけど、こういうことに興味を持ってもらえるということが一番大事なのかなと思います。普通の卓球もやりたいけど、車いすに乗ってもやってみたいと思う気持ちがとてもうれしく感じました。」と話した。まだ一般的とは言えないパラスポーツだが、こういったイベントで周知していくことが、パラスポーツ自体の競技人口を拡大し、ひいては2020東京パラリンピックでの成功につながるだろう。
会場ではこのほか、日本ではあまりなじみのないニュースポーツをはじめとしたさまざまなスポーツの体験ブースが設置されていた。このイベントは毎年体育の日に合わせて行われているため、もし興味を持ったのならば、ぜひとも実際に行って体験してほしい。
(Text & Photo by Miro)

スポーツ博覧会2017
その他のイベントの記事はこちら