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スポーツ・オブ・ハート2017(SPORTS OF HEART 2017)~障がいがある人もない人もみんな一緒に楽しもう!

2017.10.20

2017年10月14日~15日、スポーツ・オブ・ハート2017(SPORTS OF HEART 2017)が代々木公園イベント広場にて開催された。このイベントは障がいのある人もない人もみんなが一緒に楽しめることを目標としたスポーツと文化の祭典である。一般社団法人スポーツオブハート主催で開催され、今年で5回目を迎える。昨年に引き続き渋谷区共催で行われ、アイドルや著名人が盛り上げる中で、参加者は、さまざまなスポーツの体験ができ、非常に魅力あるイベントであった。
14日はゲストとしてシドニーオリンピック女子マラソン 金メダリスト高橋尚子さんも参加し、一般ランナーや障がい者アスリート、アイドルや小学生などで襷をつなぐノーマライズ駅伝が行われ、大いに盛り上がった。

また、15日には、パラリンピアンのトークショーが行われた。リオパラリンピックで5位入賞されているパワーリフターの三浦 浩選手の、毎日5時間にもおよぶウエイトトレーニングをしていた話や、リオパラリンピック銀メダリストである水泳の木村敬一選手の水泳を始められた理由が「プールで囲われているからどこかに行ってしまわず安全」だと木村選手の親御さんが始めさせたなど、とても興味深いエピソードが展開されていた。
記者は15日に取材を行い、イベントの中でも特に心に残ったことが2つあったので。紹介したい。

1つ目は陸上競技用の車いす体験である。SPORTS OF HEARTの代表理事でもある、パラリンピックメダリストの廣道 純選手が実際に見本を見せてくれて、ローラーの上で時速36㎞のスピードを出してくれた。単純計算で100mを10秒0で走れるスピードであり、原付バイクを超えるものである。実際に練習で原付バイクを追い抜くこともあるそうだ。ちなみに現役の陸上競技アスリートである記者が挑戦し、一心不乱にこいでも時速15㎞が精一杯であった。
廣道選手にお話を伺うと、「海外ではパラスポーツへの関心や人気が大きい。日本も2020の東京にむけて今徐々にそれらが高まりつつある。どんどんパラスポーツの魅力を伝えていきたい。そして、2020年東京パラリンピックに自身も選手として出場し、活躍したい。」と力強く語ってくださった。
2つ目は、ライブペインティング(実際にその場で絵を描くパフォーマンス)で、思わず声をかけてしまったある人物のことである。
彼の名は松嶺貴幸さん。(Instagram”TakaArts”)プロフェッショナルアーティストである。
彼は事故で脊髄を損傷し、両手両足が動かない。ペンを口にくわえて、大迫力の絵を描くその姿に心をうたれた。
取材をお願いすると、「いいですよ。」とニコッと笑って快く引き受けてくれた。
いろいろなお話をお聞きして、特に印象に残ったのは「僕に、『障がいがあるのにここまでできるんだぞ』という意識はない。一人の人間として、ただ、自分の作品で皆を驚かせたいと思っています。できれば世界中の皆を。」という言葉である。また、最後に同じ境遇を持つ障がいのある人へ、何かエールをお願いしたところ、「お互い死ぬ気で頑張ってやろうぜ。俺は絶対甘えない。」と力強い言葉が返ってきた。そこには障がい者だからといって特別扱いする必要はまったくない。健常者と同じ土俵で、可能性を切り開いていくという強い信念が感じられた。

今回のイベント、インタビューを通じて記者は障がいのある彼ら、彼女らのすごいところは、障がいがあるのにすごいことができるではなく、障がいがなくてもできないことをやってのけるところなのではないかと思った。また、このイベントは、障がいがある人もない人もみんな一緒に楽しむことを通じて、そういったことに気づく意味があったのではないかと感じている。そしてこの気づきの積み重ねが、将来のインクルーシブな社会の実現に貢献すると思われる。今後も彼ら彼女らの活躍に期待していきたい。
(Text & Photo by Seiji)

スポーツ・オブ・ハート2017HP
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