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第17回 CPサッカー全日本選手権大会「戦術が勝敗を分けるCPサッカー」

2017.10.31

10月21日(土)、岐阜県岐阜市・長良川球場メドウにて第17回CPサッカー全日本選手権大会が開催された。この大会は、国内CPサッカー(脳性まひ者7人制サッカー)チームの頂点を決める大会であり、関東、関西のチームを中心に計8チームがエントリーした。予定では、2日間にわたって予選リーグ、決勝トーナメントが行われるはずであったが台風21号の影響で急遽、トーナメント方式のみに変更された。

CPサッカーは杖無しで歩・走行可能な脳性麻痺、脳外傷、脳血管障がい等による肢体不自由の選手がプレーする競技だ。7人制、12分ハーフで行われフィールドの大きさやオフサイドがない事を除けば通常のサッカーとほぼ変わりはない。とくに激しい球際の攻防や、強烈なシュートは通常のサッカーと比べても遜色は無い。
大会には元サッカー日本代表で、一般社団法人日本障がい者サッカー連盟の会長も務める北澤 豪氏が来訪し、「障がいを乗り越えてプレーする選手の皆さんには私自身勇気を貰えます。みなさんの熱いプレーを期待しています。」と語り、開催を喜んだ。

日本一に輝いたチームはエスぺランサ川崎。
前評判通りの実力を見せつけた格好となり、各試合でボールを大きく支配していた。

大会結果は以下の通りである。
優勝  エスぺランサ川崎(神奈川)
準優勝 CP KOBE(兵庫)
3位  P.C.F.A SALTAR(東京)
今回は記者が取材して感じたCPサッカーの面白さを伝えたいと思う。
まず、純粋なサッカーとしての面白さ。
これは前述したような球際の攻防や、サッカースキルなどである。しかし、記者が伝えたい魅力は別にある。それは高度な戦術、チームプレーが随所に見られるスポーツだということだ。

片側に障がいを持つ選手は、障がいがある側のプレーへの対応が必然的に難しくなる。スポーツである以上、相手チームも弱点である部分を狙うのは当然だ。その弱点を埋めるために、CPサッカーでは自分以外の味方6人は各人の障がいを補完するような動きをする。例えば右脚が麻痺している選手には、他の選手が右からサポートをするといった具合である。そのため、ディフェンスは緻密にデザインされており、点を取るのは難しい。一方、オフェンス側は二枚目の動きをイメージして攻める必要がある。ミドルシュートを打ったり頭の上をねらったパスをだしたり様々な仕掛けをしていきゴールに繋がる可能性のあるプレーを模索していく。この戦術面での攻防は、CPサッカー特有であり非常に見応えがあった。相手も含めた全選手の障がいの特徴を知り、プレーに反映させる事はCPサッカー特有の面白さだと感じた。戦術面がモノを言うスポーツだといえ、試合でそれを体現している選手の努力には感服させられるばかりであった。
見たことがない世界に足を運ぶことで、思いがけない出会いや自分にとっての新しい世界が切り開けるはずである。是非、自分の可能性を広げるためにも、障がいへの理解を深めるためにもパラスポーツを知っていってほしい。
(Text & Photo byセイスケ)

一般社団法人日本CPサッカー協会
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