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記念すべき日本初開催!「第一回全日本障がい者立位テニス選手権」

2019.05.19

2019年5月19日(日)、千葉市蘇我スポーツ公園にて、第一回全日本障がい者立位テニス選手権が開催された。本競技の正式な競技大会としては、日本において初開催である。また、今回は132名から寄せられたクラウドファンディングにより、実施までに至った記念すべき大会となった。

立位テニスはパラリンピック種目ではなく、世界大会が開催されるようになったのも、2015年からである。2020年にはアジア・オセアニア地域初の世界大会「TAP JAPAN OPEN 2020」が千葉県成田市で開催される予定だ。今回の第一回大会は、その足掛かりとなるべく、立位テニスの歴史に刻まれる大きな一歩といえる。
【立位テニスについて】
肢体に障がいがある方の行うテニス。車いすテニスの返球は2バウンドまで認められているのに対し、立位テニスは1バウンドまで(一般のテニスと同様)となっている。
本大会は、世界共通のカテゴリー分けに、日本独自のカテゴリー分けも設定している。
カテゴリーはA1・A・B1・B・Cとなっており今大会ではA1~Bまでを実施。障害の程度によってコートのサイズにも変更がある。
このカテゴリー分けであるが、上肢障がいと下肢障がいのカテゴリーが完全に分けられているわけではなく、同じトーナメント内で、入り乱れる。
本大会には、世界ランキング保持者も7名出場しており、総勢30名ほどが参加した。障害が「上肢にある」と一口に言っても実に様々。
まずはサーブの方法が千差万別であった。見ているだけでも興味深い。ある人は、ラケットにボールを乗せ、そのボールを器用に垂直へ飛ばし、サーブ。あるひとはラケットを持った同じ手でボールを上げ、アンダーサーブ。
先天性の障がいか、中途障がいなのかにもより、テニスの難しさ、深みは一層増す。もとは右利きの人も、中途で右手に障がいを追ったことで、ラケットを左に持ち替えて競技を行っているなど、一見傍からは普通に返球しているように見えても、元の利き腕ではないため、距離感がずれるなどが生じる。また、スタイルも上記サーブの方法に留まらず、義手を付けて競技を行う人、下肢障害であれば常用(競技用に特化していない)義足や、板バネと呼ばれるスポーツ用義足を付けている方などもいる。
試合を終えたばかりの川鍋孝弘選手に話を伺うことができた。
川鍋選手は2010年に右前腕切断した中途障がいの選手。もともとテニスを行っていたが、利き腕を変更した選手だ。
「本大会が開催されることで、認知度の向上と、競技の普及が進めば良いな、と思っています。まだまだ競技人口も少ない為、年齢、性別、障がいの部位など、同じカテゴリーの中で行っているので。自分自身はニューミックスという、健常者と一緒にダブルスを行ったりするのですが、本当は障がいのある者同士でダブルスを組んだりして試合を行いたいですね。」

記者も立位テニスは実は本大会が初見であった。いずれはクラス分けを細かく行ったり、ダブルスの実現に向け、まずは普及・競技人口の増加が急がれる。

一般社団法人日本障がい者立位テニス協会