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「目標はパラリンピックだけじゃない」第30回日本パラ陸上競技選手権大会

2019.06.05

2019年6月1日~2日、大阪府の長居陸上競技場で「第30回日本パラ陸上競技選手権大会」が開催された。
来年に控えた2020東京パラリンピックに注目が集まっているが、今年の11月にドバイで世界パラ陸上競技選手権大会が開催されることをご存じの方は少ないのではないだろうか。
パラリンピックは、障害程度に応じてクラス分けがされる。陸上競技はクラスが細かく分けられており、競技者数の多いクラスもあれば少ないクラスもある。競技者数が少ないクラスは競技が成り立たないこともあるため、すべてのクラスで同じ種目が行われるわけではない。
T52の木山由加選手(写真トップ)は、2012ロンドン大会、2016リオデジャネイロ大会と2大会に出場している。しかし、木山選手のクラスが対象となる種目は2020東京大会での実施は条件付きとなっており、11月の世界パラ陸上競技選手権で東京大会と同じ条件を満たさない場合は、実施が見送られる可能性がある。
木山選手に現在の心境を伺った。
木山選手「自分のクラスは競技人口が少ないので、11月の世界パラ陸上で競技が成立するかどうか本当に分からない状態です。競技が成立するように国内外に向けて呼びかけをしています。それと同時に自分もモチベーションを上げて良いタイムを出したいという気持ちも変わりなくあります。まずは世界パラ陸上で全力を尽くすことです。」

記者:これまでのパラリンピックの道のりと比較して
木山選手
「考えたくないのですが、頭の片隅で『世界の舞台で戦うのはこれが最後かもしれない』という危機感が常につきまとっています。そのようなことも含め、いろんなことを考えさせられる、ある意味重要な期間となっています。それでも走ることが好きだし、目指すものは変わらないので諦めずに今自分にできることをしっかりやっていこうと思います。」
今大会では32個の日本新記録が出るなど、2020年に向けて国内の競争も激しくなってきている。
T54のクラスで力を伸ばしている安川祐里香選手(写真2名目)にもインタビューを行った。
安川選手は、東京都内を練習拠点としており、トラックのレースを中心に出場している。

記者:陸上を始めたきっかけは?
安川選手
「元々水泳をしていて、競技用レーサーで走っている人を見て、やってみたいなあと思って始めたのがきっかけです。最初は全然本格的にではなくて趣味程度にしていたのですが、3、4年前から本格的にやっています。」
記者:陸上のおもしろさは?
「自分が練習してきたことがタイムに如実に出るのでそれが縮んでいく楽しさとか、他の選手との争いです。あと、距離が長くなればなるほどトップスピードが上がってくるので、疾走感とかそういったものですね。」
記者:今の目標は?
「自分の中で一番大事なのは、1日1日の自分自身の目標を達成することです。そしてその延長線上として強化指定の標準記録を突破することが今の一番の目標です。」
今大会は、パラリンピックメダリストや今後活躍が期待される選手などが多く出場した。パラ陸上はメディアを通して見るよりも会場での観戦が断然おもしろい。6月と7月には全国各地でパラ陸上の大会が開催される。全国から声援を送り、選手たちが更に活躍できるよう後押しをしていきたい。
■大会結果と大会予定はこちらから
(一社) 日本パラ陸上競技協会