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【ジャパン国際】東京パラのテストイベントに世界のトップ選手が集結!

2019.11.15

立位男子SL3の藤原大輔が決勝トーナメント進出。2大会ぶりの王座奪還を狙う=国立代々木競技場第一体育館(植原義晴)

「ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2019」が13日に国立代々木競技場第一体育館で開幕。東京2020パラリンピックのテストイベントとして実施されると同時に、パラリンピック出場権をかけた選考予選大会のひとつとあって、35カ国・地域から219名の選手がエントリーしている。日本からは日本障がい者バドミントン連盟の強化指定選手と次世代アスリートを含めて、33名が参加する。
競技2日目の14日は各クラスの予選リーグが行われ、立位男子SL3で義足を着けてプレーする藤原大輔(ダイハツ工業)がインドの選手にストレートで勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。
藤原は初日に、これまで負けたことがないタイの選手にまさかの敗戦。今年から取り組むオフェンシブなプレースタイルで挑む藤原に対し、相手は守備を徹底し、リズムを崩された。「自分のプレーに自信をつけてきたところだったから、タイの選手にその太い幹をへし折られた感じ」と悔しさをにじませた。
1勝1敗で負けると予選敗退というあとがない状況でこの日を迎えた藤原。プレッシャーが大きくのしかかったが、丁寧なショットを心掛け、最後はロングラリーで粘る相手を見事に退けた。「よっしゃー!」とガッツポーズを作った藤原。「安心しました。いろいろと、いい経験になりました」と予選リーグを振り返る。決勝トーナメントでは実力者との対戦が待ち構えているが、「決勝の舞台に立つ」と目標は揺らがない。2年ぶりの王座奪還を目指して、突き進んでいく。


立位男子SU5の浦哲雄(日本オラクル)は、2年前の第1回大会のシングルスファイナリスト。銀メダルを獲得している実力者だが、今大会は世界2位で世界選手権銀メダリストのスーリョ・ヌグロホ(インドネシア)と予選リーグで同組に。厳しい組み合わせとなり、予選敗退。「もうちょっとラリーがしたかった。ショットが奥まで飛ばず、相手に前に詰められてしまった」と肩を落とす。
浦は伊藤則子(中日新聞社)とペアを組み、SL3-SU5ミックスダブルスにも出場。8月の世界選手権ではベスト8の成績をおさめている。予選リーグ1勝1敗で臨んだ14日の一戦では、第1シードのフランスペアに22-24、11-21のストレートで敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。第1ゲームは序盤から浦・伊藤組がコーナーを突いて相手を動かし、チャンスメークして試合を展開。先にゲームポイントを取ったが、ここから相手の強打などで6連続失点。逆転を許し、ゲームを落としてしまう。これが響き、第2ゲームは先行を許す展開に。終盤には前衛の伊藤が低いショットに反応して得点を決め、浦もラリーを制するなどして追い上げを見せるが、最後は力尽きた。
浦は「(追い上げられて)硬くなってしまった」と唇をかみ、伊藤も「修正できないまま第2ゲームに入ってしまった」と反省を口にする。それでも、伊藤が課題と話すサーブレシーブについては返球の精度が高く、浦も格上ペアを相手にラリーに集中してゲームをコントロールする時間が長かった点は、次につながる手ごたえといえる。来年3月まで続く東京2020パラリンピックのポイントレースに向けて、ここからリスタートを切ってほしい。
伊藤は鈴木亜弥子(七十七銀行)とペアを組むSL3-SU5女子ダブルスで決勝トーナメント進出を決めている。また、10月のデンマーク国際で単複2冠を果たした男子車いすWH2の梶原大暉(福岡市立福翔高)、女子車いすWH2の山崎悠麻(NTT都市開発)は、いずれも単複とも全勝で決勝トーナメントに駒を進めた。世界選手権で金メダルを獲得した女子車いすWH1の里見紗李奈(同)は、15日にシングルス予選リーグの最終戦に臨む。

(取材・文/MA SPORTS、撮影/植原義晴)

今大会は惜しくも予選敗退となった浦。残りのポイントレースで巻き返しを誓う