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「日本の前に立ちはだかる世界の壁」2020国際親善女子車いすバスケットボール大会

2020.02.17

2020年2月14日~16日に、「2020国際親善女子車いすバスケットボール大会」が、大阪府の丸善インテックアリーナ大阪で開催された。今大会には日本、イギリス、カナダの3か国が参加。総当たり戦を2回行い、勝敗数によって順位を決定する。イギリスは、ヨーロッパ選手権2位、カナダは昨年のアメリカ選手権で優勝と、2020東京パラリンピックを想定するには申し分のない相手といえる。


大会最終日の第一試合は、カナダ対イギリス。カナダは1日目、2日目の3試合全てで勝利している。カナダは、7番シンディー・ウエレがコートを動きまわってゲームメイク。また、ハイポインターの6番アリン・ヤンが高さで空中戦をものにしていく。イギリスはパスを繋いで攻撃を展開。しかし、シュートチャンスはあるもののミスが続き、序盤にカナダに7点のリードを許してしまう。
第2クォーターに入り、イギリスは持ち味のパスワークでカナダのゴール下に入り込む。しかし、第1クォーターに続き最後のシュートが決まらない。カナダは、7番シンディー・ウエレの機動力と6番アリン・ヤンの高さと正確なロングパスなど攻撃の幅広さでイギリスを圧倒。前半が終わって、カナダは35-17とイギリスに17点差をつけた。イギリスも第3クォーターに意地をみせ、得点差を縮めるが、総合力で上回ったカナダが60-46で勝利した。

最終戦は、日本対カナダ。1日目の第1戦では、46-63でカナダが勝利している。
カナダは、イギリス戦で活躍した7番シンディー・ウエレがベンチスタート。日本は、厳しい守備で攻撃力のあるカナダにリズムを作らせない。攻撃では、15番網本麻里、12番藤井郁美がアウトサイドで動いている間にローポインターの10番萩野真世、19番北間結衣がインサイドに入り込み、フリーでシュートを決める。第1クォーターを13-10と日本が3点リードで終えると、カナダは第2クォーターから7番シンディー・ウエレを投入。機動力がグッと高まったカナダはパスコースが増え、日本のゴールへと迫る場面が増えた。しかし、日本の粘り強い守備がカナダのミスショットを誘う。日本は第2クォーター終盤にフリースローを決め、27-23と4点リードで前半を終えた。
第3クォーターになるとカナダが日本にハイプレスをかけ、日本はパスが乱れる。カナダにボールを奪われると守備も対応することができず、すぐに逆転を許してしまう。日本はタイムアウトを取り修正を図ろうとするが、一度相手に許した流れを取り戻すことはできず、その後はカナダが得点を重ねていった。日本はカナダに53-63で敗れ、今大会は4敗となった。

試合後、日本の岩佐義明ヘッドコーチは、パラリンピックに向けての思いを語った。
「強い国というのはたくさんあります。その差はこれくらいの点数差くらいだと思います。そこで勝ち切るというのは、やはり精神力もあります。あと、ハードなゲーム展開の中でも体力そしてメンタルというのも大事になるのではと思います。まだまだトレーニングする時間はあると思いますのでそのへんも踏まえてしっかり作っていきたいと思います。」

MVPに選ばれたカナダのアリン・ヤンは、日本のファンに「日本のみなさん、大阪でプレーできてみなさんとお会いできてとてもうれしいです。私自身も東京でプレーしたいと思っているのでぜひ応援してください」とメッセージを送った。
今大会は、全体を通してアグレッシブかつパワフルな試合が多かった。2020年東京パラリンピックでは更に白熱した試合を見ることができるだろう。

      大会MVP カナダNo.6アリン・ヤン

■大会結果
【1日目】
日本 44-49 イギリス
日本 46-63 カナダ
【2日目】
イギリス 37-63 カナダ
日本 56-73 イギリス
【3日目】
カナダ 60-46 イギリス
日本 53-63 カナダ

○最終順位
優 勝 カナダ
準優勝 イギリス
第3位 日本

   カナダの攻守の要No.7シンディー・ウエレ

【大会MVP】
Arinn Young アリン・ヤン 4.5 (カナダ)
【ベスト5】
Rosalie Lalonde ロザリー・ラロンド 3.0 (カナダ)
Cindy Ouellet シンディー・ウエレ 3.5 (カナダ)
萩野 真世 1.5 (日本)
Charlotte Moore シャロット ムーア 1.0 (イギリス)
Laurie Williams ローリー ウィリアムス 2.5 (イギリス)

    べスト5に選ばれた日本No.10萩野真世

 攻守で活躍したイギリスNo.8ローリー・ウィリアムス